滑瀬遺跡(なめんじょいせき)

泉南市信達六尾周辺

 弥生時代のなかば過ぎ、人々は平野を離れ、丘の上や山の中腹に暮らすようになります。このようなムラは高地性集落(こうちせいしゅうらく)と呼ばれ、この時期、近畿地方を中心に各地で見られるようになります。泉州地域にもこのような集落がたくさんあり、滑瀬(なめんじょ)遺跡もそのひとつです。
 滑瀬(なめんじょ)遺跡は信達六尾(しんだちむつお)の「ナメクジ山」と呼ばれる丘陵上にあります。丘陵の頂上から谷をはさみ、さらに対面する斜面にかけて、20棟以上の竪穴建物(たてあなたてもの)や掘立柱(ほったてばしら)建物が建てられていました。

(写真)滑瀬(なめんじょ)遺跡全景
(写真)滑瀬(なめんじょ)遺跡の竪穴建物

 この頃のことを記した中国の歴史書には、わが国は多くの小さな国々にわかれ、互いに戦いが絶えなかったとの記事が残っています。その後、有名な女王卑弥呼(ひみこ)を擁する邪馬台国(やまたいこく)が登場し、国を統一します。
滑瀬(なめんじょ)遺跡などの高地性集落は、この頃、敵の侵入(しんにゅう)を防(ふせ)ぐために高いところに営(いとな)まれていたのだと考えられています。市内では樫井(かしい)川流域の新家(しんげ)オドリ山遺跡においても高地性集落が確認されています。

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