広報せんなん令和7年12月号特集記事(完全版)
泉南から世界へ挑んだ少女たち
【左から】上山暖心さん、志賀葵さん、志賀花梨さん
普段は屈託のないかわいい笑顔でも、空手道場では一変! キリッとした表情で世界と向き合う日々

空手を学ぶ市内在住の志賀葵さん(中学1年生)と志賀花梨さん(小学4年生)、上山暖心さん(小学5年生)の3名が、この夏、千葉県で開催された「2025糸洲流国際空手道選手権大会」に出場し、志賀葵さんはベスト8入賞という素晴らしい結果を残しました。
そこで今月の特集は、国内外の競合が集う世界の舞台に立った彼女たちの空手に対する熱い想い、そして国際大会での勇姿についてお話を伺いました。
努力でつかんだ出場の権利
彼女たちが通う道場の練習は週3回。それぞれ学校が終わると道場へと駆けつけます。
大会前は「もっと強くなりたい!」と練習の回数を週4〜5日に増やし、汗を流しました。男の子との組手では体格差に押され、涙をこらえる日もありましたが、それでも「絶対に負けたくない」と立ち上がり続けました。

彼女たちの練習場は、大阪における数少ない本格的な総合武道場である有朋館。
そこでともに汗を流す、日本空手道糸洲会泉南支部の皆さんと。

大会終わりに日本空手道糸洲会泉南支部の濱田庄蔵師範と。
稽古中の厳しさとは裏腹に、普段はお茶目さもあり、やさしさに溢れた師範です。

「かわいい」から「かっこいい」へ
日頃は屈託のない笑顔が絶えないかわいらしい彼女たち。ところが練習が始まると、まとう雰囲気が一変します。背筋を伸ばし、まっすぐ前を見つめるまなざし。師範の号令に合わせて力強く突きを放つ姿は、まるで別人のようです。
「普段の優しい雰囲気と、試合のときの集中した顔が全然違う」とお母さんたちは口をそろえます。空手の練習を重ねるうちに、礼儀や気持ちの切り替えも身についていったそうです。
世界で感じた「空手」の多様さ

国際大会では、体格の大きな外国人選手の迫力と、観客の熱い声援に圧倒されたようで、 「外国の選手はすごくパワフルで、日本の空手とは雰囲気も違った。でも、試合後にお辞儀をしてくれたのがうれしかった」と話します。かつては日本勢が圧倒的に強かったといわれる空手の世界も、近年は海外選手のレベルが急速に上がっており、「世界の壁」を肌で感じた大会となりました。
言葉が通じなくても、相手を敬う気持ちはまさに「武道」そのもの。彼女たちにとって国際大会は空手を通じて「世界とつながる喜び」を感じた時間でもあり、心の成長にもつながっているようでした。
次へのステップ
「負けた相手の名前は今でも忘れられない」「次はもっと力強く美しい型を見せたい」と、それぞれの胸に次の目標を描く彼女たち。瞳には、悔しさの奥に次の挑戦に向けての決意が光っていました。
挑戦する姿が、成長の証
道場では年上の選手が引退したり、道場を卒業したりと、今では彼女たちが、下の子たちの「憧れの頼れるお姉さん」の立ち位置に。
来年は大阪で全国大会が開催予定。「また挑戦したい」と意気込む彼女たち。かわいい雰囲気の中にキラッと輝くかっこよさ。あきらめずに努力を続ける彼女たちの姿が輝いていました。
道場で練習の様子






かっこかわいい彼女たちのこれからの活躍に期待大です

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