市政運営方針
令和8年度市政運営方針
~ 蒔いた種が芽吹く 実現のフェーズ 未来へ花を咲かせる「責任ある市政」 ~
はじめに
令和8年第2回泉南市議会定例会の開会にあたり、私の所信の一端を申し述べるとともに、令和8年度の市政運営方針を申し上げ、議員各位並びに市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
このたびの泉南市長選挙で、私は引き続き市長として2期目の市政運営に当たらせていただくことになりました。これまで私は、人口減少が続く中で、次代に引き継ぐ持続可能なまちづくりを目指し、行財政改革による経営基盤の強化や成長戦略、子育て支援や教育改革などに重点を置いた取組を進めてまいりました。多くの方々のお力添えをいただきながら進めてきたこの間の取組を土台とし、2期目のこれからは蒔いた種が芽吹く、実現のフェーズへと進むことになります。しかしながら、長引く物価高騰など大変厳しい社会情勢の中、本市の財政状況も厳しい局面にありますが、未来への投資を止めることなく、自信をもって次代に引き継ぐことができるまちづくりを進めてまいります。
これからの市政運営について、1期目のマニフェストの進捗を堅持しつつ、2期目の新しいマニフェストを「重点政策30選」という形でまとめました。
先に、「2期目は蒔いた種が芽吹く、実現のフェーズ」と申し上げましたが、第2期では、第1期で着手した事業を着実に実現へ導き、市民の皆様に成果を実感していただける4年間にしてまいります。
具体的には、小中一貫校の開校、ごみ処理施設の整備、ホテル・商業施設の誘致、ブリッジパークプロジェクトの推進、砂川樫井線新家工区の完成などを着実に推進するとともに、国の制度を活用した新たなにぎわいづくりや、農業公園整備、サザンぴあのリニューアル、子どもたちの海外語学研修など、新たな成長戦略にも取り組んでまいります。
また、公共交通の利便性向上や公共施設の再編など都市機能の強化を進めるほか、広域連携を含めた自治体の枠を超えた成長戦略にも取り組みます。加えて、子育て、教育政策はもちろんのこと、健康寿命の延伸や高齢者の居場所づくりを進め、誰もが安心して暮らせるまちづくりを推進してまいります。
それでは、これまでにお示しした、私の重点施策、並びに行政課題を踏まえつつ、総合計画の体系に沿って主要な施策をご説明いたします。
分野別政策1 『ひと』を育てる・輝かせる
分野別政策1『ひと』を育てる・輝かせるための施策・事業として次のとおり進めてまいります。
<人権尊重の推進について>
人権の尊重は、あらゆる施策の根幹です。一人ひとりの人権意識を高める取組を進め、すべての市民が人権問題を自分ごととして捉えることで、誰もが安心して自分らしく暮らせるまちづくりを目指します。
インターネットやSNSの普及により、情報収集や情報発信が容易になる一方で、インターネット上での誹謗中傷や差別等の人権侵害が後を絶たないという負の側面が社会問題になっています。こうした状況を踏まえ、市民の皆様が加害者にも被害者にもなることがないよう、インターネットリテラシーの向上に資する啓発事業や相談支援の充実に努めます。
また、泉南市人権保育・教育基本方針及び同推進プランに沿った、人権保育・教育を推進するために、学校園で様々な人権課題についての系統的な取組を進めます。
<男女平等参画社会実現に向けた環境づくりについて>
DV相談をはじめ、困難な問題を抱える女性の支援については、令和8年4月に設置した女性相談支援員を中心に、困難な問題を抱える女性の発見に努め、その立場に立って相談に応じていく相談体制の充実を図ります。また令和8年度は、第4次せんなん男女平等参画プランの中間見直しの時期でもあるため、これまでの取組を検証し、新たな法改正や社会情勢の動向を踏まえた必要な見直しを行い、さらなる男女平等参画社会の実現に向けたさまざまな取組を進めます。
<国際交流について>
国際交流につきましては、姉妹都市であるフィリピン共和国ダバオ市と引き続き教育、観光及び経済の各分野において連携を深めます。また、本市の子どもたちがグローバルな視点を持ち将来の選択肢を広げることを目的として、令和9年度の海外派遣研修の実施に向け、その準備を開始します。加えて、平成5年に策定して以来、これまで見直しがされていなかった国際化施策の基となる、国際化ビジョンを改訂します。
さらに、令和8年4月に設置した外国人相談窓口など、外国につながる市民の方々が地域で孤立することなく、地域全体で安心して生活できる環境を整えます。
<子育てしやすい環境の整備について>
母子保健・児童福祉が一体的に子育て家庭に対する相談支援を行う、こども家庭すこやかセンターにおいて、妊娠期からの切れ目のない支援を実施し、子育てしやすい環境づくりを推進します。
妊娠期から妊産婦等に寄り添い、出産・育児等の見通しを立てるための面談や継続的な情報発信を行い、必要な支援につなぐ伴走型相談支援として妊婦等包括相談支援事業を実施するとともに、経済的支援として妊婦のための支援給付を実施します。
また、産後ケア事業については、令和8年度より大阪府内の広域的な集合契約に参加します。これにより、契約した府内の産婦人科や助産院においても、泉南市の公費助成の対象となり利用がしやすくなることから、心身の回復や育児不安の解消などの支援となる産後ケア事業について、より一層の周知及び利用促進に努めます。
子育て支援センターにおいては、乳幼児の居場所や親の学びの場を提供するほか、土曜日・日曜日のひだまりルームを実施し、父親が育児に参加しやすい環境づくりを進めます。
また、乳幼児の遊びの広場「SENNAN LITTLE PARK りるぱ」においても、乳幼児の居場所の提供を行うとともに、様々なイベント等の開催により、親子が楽しく安全に利用できるよう、指定管理事業者とともによりよい運営を進めます。
ひとり親家庭の支援については、離婚後の経済的基盤を安定させ、子どもが健やかに成長できる環境を確保するため、引き続き就労支援を実施するとともに、令和8年4月より養育費の確保に関する支援事業を開始しました。
保育の質のさらなる向上と保育環境の充実を図るため、障害児加配保育士の配置に係る補助金を引き続き交付し、民間保育士の安定的な確保と安全・安心な保育体制の構築に努めます。
0歳6か月から満3歳未満の保育所等に通っていない子どもを対象に、月10時間の範囲内で、保護者の方の就労要件を問わず、保育所等に通園できる「こども誰でも通園制度(乳児等通園支援事業)」を令和8年4月からなるにっこ認定こども園で実施しており、保護者の多様な働き方やライフスタイルに左右されない形で支援の強化を図り、すべての子どもの育ちを応援します。
子ども総合支援センターでは、関係機関と連携し、身体や発達に課題のある子どもが持つ力を十分に発揮できるよう、専門的な立場から支援します。
<子どもにやさしいまちづくりについて>
令和7年度に策定した泉南市こども計画に基づき、前期計画である第2期泉南市子ども・子育て支援事業計画と同様に、泉南市子どもの権利に関する条例の考えのもと、こども基本法等の考え方に沿って、施策を推進します。また、令和7年度に設置した泉南市子どもの権利救済委員会においては、子どもをはじめ市民の皆様に広く認知していただき、身近に利用してもらえるようアウトリーチによる周知・啓発を行い、より一層子ども時代を幸せに過ごすことができるまちの実現を目指します。
さらに、子どもの声を聴く体制の強化として、家庭・学校・友達にも言えない悩みなどを受け付ける子ども専用のフリーダイヤルを活用するとともに、無料の返信封筒付き子ども相談案内チラシを小中学校児童生徒に配布し、公共施設にも配架します。併せて、児童生徒のタブレットへ継続して情報発信し、より一層子ども相談窓口の充実を図ります。
<学校教育について>
学力向上につきましては、学力向上プランに沿って、AIドリルを活用した家庭学習を充実させるとともに、市独自の教育検査を実施し、その結果を基にした子ども理解と授業改善に向けた研究機関との連携を進め、日々の授業づくりや個別最適な学びに反映させるなど、エビデンスに基づいた教育の充実を図ります。
また、「KIRAMEKI☆SUTEKI泉南っ子」事業による自己肯定感の向上や「泉南っ子日本一宣言」の取組推進など、認知・非認知能力の両側面から学力向上施策を進めます。アフタースクール構想については、まずは実現に向けたロードマップの作成を検討していきます。
学習活動のICT化につきましては、児童生徒の1人1台タブレット端末を日常的かつ効果的に活用し、子どもたちの個別最適な学びと協働的な学びの実現を目指します。
子どもたちが学校園生活で直面するいじめや暴力行為などの問題行動や不登校に対しては、積極的認知や早期発見に努め、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどの専門人材の活用や関係機関と連携した早期対応により、解決に努めます。
不登校支援としては、校内教育支援員を2校に1人配置し、教室以外の居場所づくりの充実を図るとともに、小学校低学年からの不登校支援としてスクールカウンセラーの小学校への配置を充実します。
教職員の働き方改革につきましては、中学校に自動採点ソフトを導入し、解答の分析による授業改善とともに高校入学者選抜への対応や効率化を進め、長時間勤務の是正や負担軽減に向けた取組を支援します。さらに、教職員の資質能力の向上のため、学校教育アドバイザーなどを活用した研修等、教職員研修の充実を図ります。
外国語教育につきましては、JETプログラムの外国語指導助手(ALT)の活用を通じて、言語活動の充実を図ります。併せて、すべての市立小中学校で展開するフィリピンの学校とのオンライン交流を契機として、児童生徒の主体的なコミュニケーション能力や国際的な視野を養います。外国にルーツのある児童生徒に対しては、日本語指導担当教員や語学補助員の配置を軸に、本人や保護者の皆様に寄り添ったきめ細やかな支援に努めます。
学校施設につきましては、小中学校屋内消火栓設備改修工事や校舎の外壁調査などを実施し、良好な教育環境を確保するとともに、施設の保全と修繕に努めます。(仮称)西信達義務教育学校等整備事業においては、実施設計業務を完了させ、令和10年4月開校に向け、新しい学校施設の新築工事に着手します。
学校給食につきましては、小学校の給食費無償化を実施します。併せて、市の事業として小中学校ともに物価高騰対策補助金及び全国基準の1食あたりの栄養摂取量を満たすための栄養充実化支援補助金を交付し、給食献立の充実化を進めます。
国が進める中学校の部活動の地域展開等の取組につきましては、各中学校や生徒、保護者への情報提供を行うとともに、広く意見を伺いながら、本市における部活動の位置づけを明確にして検討を進めます。
<居場所づくりについて>
青少年センターにおいては、子どもの声を形にしていくため、こどもスタッフを運営するとともに、気軽に相談できる子ども・青少年の居場所としての役割を青少年センターあり方基本方針に位置づけます。また、子どもが安心して遊べるように、埋蔵文化財センター、図書館、人権国際教育課などと連携し、各小学校に出向いて行う居場所づくり事業を引き続き展開します。
公民館においては、地域の拠点として幅広い世代の市民の自主的な学習活動の場を提供します。樽井公民館の自習室と図書館の自習室を連携させることで、市内で常に自習室が利用できる環境を創出し、自主学習の活動の場を広げます。
<スポーツ振興について>
スポーツ振興につきましては、スポーツ推進委員や泉南市スポーツ協会などの関係者と連携して、スポーツ活動の活性化を図り、市民の皆様の健康増進へつなげていきます。また、タルイサザンビーチにおいて、ワールドマスターズゲームズ2027関西のオープンウォータースイミング大会を開催します。その後は、2027年をシンボルイヤーと位置付け、大会の成功と来訪者へのホスピタリティの向上を目指し、取組を着実に進めます。
<青少年の健全育成について>
国際的規模及び全国的規模の競技会などに出場又は出展する本市の子どもたちに泉南っ子スポーツ・文化芸術振興奨励金及びオリンピック又はパラリンピック出場奨励金を交付することにより、スポーツ活動の推進、競技力の向上及び文化芸術の振興を図るとともに、市民が一丸となって泉南っ子を応援することで、市全体のスポーツと文化芸術に対する機運を高めます。
留守家庭児童会においては、入退室管理システムを導入することにより、児童の出欠確認をシステムにより保護者と密に行うことで安全安心な運営につなげます。併せて、信達第二留守家庭児童会の整備を進め、待機児童の解消を目指します。
<歴史的資産の活用について>
本市には、長い歴史と豊かな風土の中で育まれてきた貴重な文化財が数多く存在しています。令和8年度は、文化財専門委員の意見を踏まえ、市指定文化財の制度を構築し、文化財の保存及び活用を計画的に進めます。
分野別政策2 『しごと』を生み出す・にぎわいを創出する
分野別政策2『しごと』を生み出す・にぎわいを創出するための施策・事業として次のとおり進めてまいります。
<農業・漁業の振興について>
農業・漁業の振興につきましては、地産地消や新たな地域ブランド品の開発を促進するとともに、農業・漁業と観光をつなげた農業漁業体験やマルシェ開催をはじめ交流による活性化など、新たな取組を検討します。特に、地域ブランド品である「泉南あなご」につきましては、引き続きふるさと納税返礼品へ出品するとともに、新たな販路を開拓することでさらなるブランド化を図ります。また、農業公園につきましては、大型遊具の設置に向けた取組を始めます。
<商工業の振興について>
商工業の振興につきましては、引き続き商工会と連携し、市内で創業を目指す方を対象に、創業機会の創出に向けた支援を行うとともに、創業して間もない事業者の支援を行います。さらに、空き店舗等活用対策事業を継続することで市内における起業を促進します。特に鉄道4駅周辺については補助率の嵩上げを行うことで、さらなるにぎわいを創出し、商業の活性化を促進します。また、ふるさと納税型クラウドファンディング制度を利用した支援事業により、意欲のある事業者を積極的に支援して地域産業の振興を図ります。
企業誘致につきましては、令和9年以降に開業予定の商業・物流施設やホテル等の大型プロジェクトが最終局面を迎えています。これら「目に見える成果」を礎に、次なる成長への取組を加速させます。令和8年度は、継続中の用地調査データを基盤に、特設サイトの構築や企業立地フェアへの出展、ニーズ調査等を通じた本市のポテンシャル分析を実施し、新たな企業立地の可能性を拓きます。
<買物困難者対策について>
買物困難者対策については、国道山側において大型商業施設の開店が予定されており、課題解消に向け一歩前進する見込みです。なお残る課題に対しては、空き店舗や空き家の活用などにより地域商業の活性化を促進することで、にぎわいの創出を図り、引き続き課題の解消に取り組みます。また、地域公共交通計画の策定に取り組む際、買物困難者の生活利便性の向上が図られるよう努めます。
<観光の振興について>
観光をシティプロモーションの一環として捉え、その振興を通して関係人口・交流人口の拡大に努めます。市内外との連携を果たし、農業や漁業といった伝統的生産業とのふれあいの機会を創出するほか、海浜部から山間部に至る個性豊かな地域資源の高付加価値化に取り組みます。
総合交流拠点施設につきましては、周辺の泉南りんくう公園施設との連携を踏まえ、訪客の増加と本市の魅力を発信できる施設となるよう抜本的な見直しを行います。また、今後の管理運営については、民間事業者の活力を積極的に活用するとともに、官民連携も含めた仕組みづくりを進めます。
分野別政策3 『くらし』を守る・快適にする
分野別政策3『くらし』を守る・快適にするための施策・事業として次のとおり進めてまいります。
<災害に強い地域づくりについて>
地域防災の要である自主防災組織の訓練支援や出前講座を進め、自助・共助を基盤とした防災体制を確立します。同時に、次世代を担う子どもたちの防災教育を支援し、未来の泉南市を守る防災人材の育成に努めます。
また、イオングループとの合同防災訓練の実施、加えて、多種多様なニーズに対応するため、災害備蓄品等の拡充や緊急防災・減災事業債等を活用した避難所等の質の向上を目指し、防災対策の強化を図ります。
<ため池の保全と活用について>
ため池の保全と活用につきましては、地域住民の皆様がもしもの災害発生時に迅速かつ的確な避難を行うことが可能となるよう、また、日頃の防災・減災意識の醸成のため、計画的にため池ハザードマップを作成します。
また、ため池における地山側崩落の問題に対しては、解決に向けた関係者の合意形成を図れるよう、取組を進めます。
<防災体制の充実について>
防災情報の伝達につきましては、防災機能の強化を図るため、令和7年度から更新工事を進めている防災行政無線と連動させた防災アプリの運用により情報伝達手段の多重化・多様化を図ります。防災アプリについては、ダウンロード数1万件を目指し、周知啓発を加速させます。また、各種団体との災害協定の締結を進めつつ、防災計画等の更新や災害対策本部設置訓練等における実践的な訓練の追求により、具体的な災害対応が実施可能な体制の確立に努めます。
消防・救急体制につきましては、頻回要請などの課題解決に向けて、継続して国に要望活動を行います。また、地元消防団との緊密な連携を図ることで、より確実かつ迅速な消防力を投入できるよう取り組みます。
<防犯対策について>
防犯対策につきましては、市民の皆様の安全・安心を確保するため、防犯カメラを計画的に設置することと併せ、区等に対する防犯カメラ設置補助金の周知を図り、市内の防犯カメラの設置台数の増加に努めます。また、今年度中に市の目標である150台に達することから、今後の維持管理、更新の方針を策定します。
全国的に多様化し、増加している特殊詐欺に対しては、広報紙や市ウェブサイトを通じた注意喚起を行うとともに、市内の65歳以上の高齢者の方を対象に、引き続き自動通話録音装置の貸与を行います。
また、泉南警察署や防犯委員会など関係機関との連携による地域住民等への啓発、青色防犯パトロール車による巡回をはじめ、地域との協働による防犯活動の推進に努めます。
<環境保全の促進・脱炭素社会の実現について>
深刻化する気象災害から命と暮らしを守り、「豊かな自然に包まれた、住み続けたいまち」を次世代へ引き継ぐため、市民・事業者・行政が一体となって「脱炭素社会」の実現を目指します。このため本市におきましても、2050年までに二酸化炭素排出量をゼロにする「泉南市ゼロカーボンシティ」の実現に向けて取り組みます。加えて、双子川浄苑の建て替えについては、令和8年度に基本設計等を行い、物価高騰の影響を見極めながら、令和13年度の供用開始を目標に引き続き推進します。
ごみ焼却施設につきましては、次期ごみ処理施設整備運営事業基本契約が令和7年度に締結されており、令和8年度から新炉建設工事が開始されます。
<道路環境の整備について>
幹線道路の整備として、砂川樫井線の新家工区は、新家駅周辺の大幅な渋滞緩和を早期に図るべく、令和8年度の供用開始に向けて工事の進捗を図ります。併せて、市場長慶寺砂川線、新家駅高野別所線の狭小区間の拡幅工事に取り組みます。
既存の道路につきましては、地域道路網の安全性・信頼性を確保するため、橋梁法定点検の着実な実施、道路舗装や橋梁修繕の個別施設計画に基づく計画的な補修に取り組むとともに、交通安全対策の強化として、路面標示やカーブミラーなどの交通安全施設の設置を推進します。
<新たなインフラ維持管理体制の構築について>
将来にわたり市民の安全・安心を最優先に確保するために、地元事業者を中心とした地域密着型のインフラ施設包括管理委託の導入を進め、地域特性に即した効率的かつ効果的なインフラ維持管理体制の構築を図ります。
<都市再生の推進について>
人口減少社会においても持続可能な都市経営を維持するため、従来の都市計画に加え、居住や都市機能を緩やかに誘導するコンパクトシティの形成を図ります。令和7年度より、その指針となる「立地適正化計画」の策定に着手し、令和8年度中の策定を目指します。
<多様な交通手段の利用・導入促進について>
地域公共交通につきましては、市民生活を支える不可欠な社会基盤でありますが、人口減少や少子高齢化を背景に、交通網の維持に向けた公的負担の増大が懸念されるなど、取り巻く環境は厳しさを増しております。これらを踏まえ、令和7年度より「地域公共交通計画」の策定作業に着手し、本市における将来にわたる望ましい地域公共交通の姿を把握しながら、令和8年度中の策定を目指します。
また、さわやかバスにつきましては、アンケート調査の結果や利用者のニーズを踏まえ、令和9年4月のダイヤ改正に向けて取り組みます。
<広域ネットワークの構築について>
関西国際空港を核とした広域ネットワークにつきましては、空港へのアクセスの利便性や安全性の向上に向け、関係機関へ引き続き要望活動を行います。
また、海上空港という特性に起因するあらゆる危機、国際テロなどによる緊急対処事案に備え、リスクマネジメントの観点からアクセス方法に冗長性を持たせるため、関西国際空港連絡南ルートの実現に向けた要望活動を引き続き実施します。
<下水道の整備について>
下水道事業につきましては、ストックマネジメント計画に基づき、施設の維持管理と改築を効率的に実施します。2か所ある雨水ポンプ場については、長期的な計画に基づき、適切な時期に改築更新を実施します。また、将来にわたって安定した下水道運営を目指すため、泉南市下水道事業経営戦略に基づき、下水道使用料の改定について検討し、公共下水道の整備を推進します。
<公園について>
公園につきましては、泉南市都市公園等管理運営プランに基づき、市民ニーズに応じた「メリハリのある公園管理」を行うことで、より効率的で質の高い運営を目指します。また、市民の皆様に安心してご利用いただけるよう、計画に沿った防犯カメラの設置を進め、犯罪抑止と安全な環境づくりを推進します。
また、令和8年度に泉南市公園長寿命化計画の改定に取り組み、計画的な公園の維持、管理を行えるよう、関係者と協議、調整を進めます。
<住まいの提供について>
市営住宅につきましては、未耐震住棟の早期解消を図るため、市営住宅建替事業を推進し、現在仮移転されている入居者の皆様が、令和8年8月末の竣工を目指し取り組んでいる新棟に、年内を目標に再入居できるよう、遅滞なく進めます。
空き家対策につきましては、民間事業者団体とも連携し、空き家発生の未然防止及び特定空き家などの危険箇所の除去や除却の取組を強化します。また、周辺の生活環境に悪影響を及ぼしている危険な空き家を解体する所有者に対して、当該空き家を除却するための費用の一部を引き続き補助します。
加えて、危険な空き家を解体した土地の固定資産税などの一部を引き続き減免します。
分野別政策4 『健幸』を築く・つながりをひろげる
分野別政策4『健幸』を築く・つながりをひろげるための施策・事業として次のとおり進めてまいります。
<安心できる医療環境づくり・健康づくりの推進について>
各種検診や生活習慣病発症予防、がん対策など、ライフステージに応じた健康増進に取り組み、市民の皆様の主体的な健康づくりを支援します。また、若年がん患者在宅療養支援事業の実施により、住み慣れた自宅で最後まで自分らしく安心して生活を送ることができるように、若年がん患者の方の在宅におけるターミナルケアの支援を行います。
国民健康保険につきましては、広域化により、安定的かつ持続可能な医療保険制度を目指していきます。本市においても医療費の適正化に努めるとともに、国民健康保険の健全な財政運営を確保するため、国や大阪府、また国民健康保険団体連合会と連携を図ります。後期高齢者医療保険につきましては、引き続き高齢者の保健事業と介護予防などの一体的な実施において高齢者の特性に応じた保健事業を行い、将来的な介護予防及び医療費の適正化につなげます。
<地域福祉・高齢者福祉・障害者福祉の充実について>
地域福祉の推進につきましては、高齢・障害・子育て・若者支援など、属性や世代を超え複合する課題にも柔軟に支援する体制の整備として、「泉南市版重層的支援体制整備事業」の令和8年度実施に向け、移行準備を進めます。
その中で、関係課や関係機関、事業者、地域を含め連携の一層の強化を図るとともに、地域福祉の充実を図り、課題を抱えた方が地域での生活を継続できるよう、制度・分野ごとの「縦割り」や「支え手」、「受け手」という関係を超えて、住民一人ひとりの暮らしと生きがい、地域をともに創っていく地域共生社会を目指します。
高齢者福祉の充実につきましては、補聴器の活用により、今まで以上に、社会参加及び地域での交流を促し、認知症やフレイル予防につなげていくため、加齢等による聴力の低下により日常生活に支障のある高齢者の方に対して、補聴器購入費用補助制度を創設します。
認知症施策につきましては、もの忘れ検診を引き続き実施し、認知症の早期発見・早期診断を行うとともに、共生社会の実現を推進するため、「共に歩んでいく思いやりのまち泉南市認知症条例」を制定し、認知症の有無に関わらず、全世代が希望を持って安心して自分らしく暮らせるまちづくりを推進します。
障害者福祉の充実につきましては、相談支援体制の充実・強化として障害のある人の総合的な相談支援の中核的な機能を担う基幹相談支援センターを設置し、障害のある人やその家族が地域の中で安心して自分らしい生活を送ることができるよう、関係機関と連携し、引き続き、第7期泉南市障害福祉計画及び第3期泉南市障害児福祉計画に基づき、障害福祉サービスや障害児通所支援サービスなどの障害者福祉施策を進めます。
総合的政策『しくみ』をつくる・運営する
総合的政策『しくみ』をつくる・運営するための施策・事業として次のとおり進めてまいります。
<市民参画・協働の推進について>
市民参画・協働の推進につきましては、市民の皆様とともに考えるまちづくりを目指し、市政の現状や課題、施策等に関して市民の皆様と市長が直接情報交換を行うタウンミーティングを引き続き開催します。また、市民の皆様の意見を市政に反映し、ともに地域課題を解決できる場面を増やせるよう、市民参画・協働による新たな市民活躍の場の創出に努めます。
<シティプロモーションについて>
大阪・関西万博2025の象徴でもあるミャクミャクモニュメント「ワクワク」が、6月から8月の3か月間、泉南ロングパークに設置されます。万博レガシーの継承の機会となるよう、このチャンスを最大限に活かし、市のさらなる魅力発信に取り組みます。同時にこれまでに引き続き、効果的な認知度向上、関係人口の拡大を果たすため、タルイサザンビーチと泉南ロングパークの一体的活用を進めます。
また、令和9年4月開業予定のブリッジパークへの支援を大阪府及び田尻町と共に推進します。本施設は、PARK-PFI制度による事業であり、とりわけ市域内に整備される全国的にも希少なビーチサッカースタジアムの有効活用に向けた、公民連携の取組を着実に推進します。これらの成果・効果を広く市民の皆様に還元することで、新たな健康増進と交流の場を創出し、併せて泉南ロングパークなど、既存施設との相乗効果の最大化を目指します。
さらに、新たな関係人口拡大への仕組みとして国が提案するふるさと住民登録制度を参考に、泉南市版ふるさと住民登録制度(=せんなんFUNCLUB)の創設に取り組みます。観光大使やせんなんアンバサダーをはじめ、これまで市と連携し協働していただき様々な分野において高い発信力を持つ皆様と一緒に効果的な魅力発信を実現させることで、市の関係人口の拡大を目指します。
公民連携を通じた持続可能なまちづくりの実現に向け、これまで整備してきた推進体制をベースに、より実効性の高い事業展開を目指します。昨年度までに構築した公民連携プラットフォームや民間提案制度を核として、多様な知見を持つ企業等との連携をさらに加速させます。
さらに、地域未来交付金等の国の制度を活用しつつ、民間活力を活かした新たなにぎわい拠点の創生を模索します。
情報発信につきましては、広報せんなんや各種SNS等を活用し、市民に必要な行政情報を的確に届けるとともに、市内外に向けて本市の魅力を効果的に発信します。
<情報政策(DX)について>
泉南市DX(デジタル・トランスフォーメーション)推進計画の目指す将来像「デジタルでつながる人とまち」に即した取組を進め、地域未来交付金などを活用し、誰もがデジタルの利便性を享受できる、市民の皆様にやさしいデジタル化に向けた取組を推進します。令和8年度は、現行の泉南市DX推進計画が最終年度を迎えることから、次期計画の策定を進めます。
時代の変化や市民ニーズに即した施策の実現に向け、AIをはじめとするデジタル技術の活用を進めることで、業務最適化を図り、市民の皆様に寄り添ったより良い行政サービスの提供を目指します。
<組織の適正化と人材の育成について>
令和3年度からは内部統制制度を、また、令和4年度からは包括外部監査を実施し、内部から職員の意識改革を進めるとともに外部の専門家の意見による監査機能の強化と財務事務の適正化を図ってきました。これら組織的な取組を内外の両輪として継続実施し、マネジメントとリスク管理を強化することで、ミスの起こりにくい組織を定着させ、業務の効率的かつ効果的な遂行や行政に対する信頼確保に努めます。
近年、官民問わず優秀な人材の獲得競争が激しくなる中にあっては、持続可能な組織づくりと職員一人ひとりが高い意欲とやりがいを持って生き生きと働き続けられる職場環境の整備が特に重要です。そのため、昨日より今日、今日より明日、明日より未来の働き方改革を目指し、全庁的に行った働き方や職場環境の課題整理の結果に基づき、組織構造の見直しを含め、課題解決に向けた組織づくりを継続的に推進します。
また、テレワークの活用を促進するなど、すべての職員が、仕事と仕事以外の生活の両方を充実させる働き方ができる環境の整備を進めます。これに併せて、カスタマーハラスメントに適切に対応するための体制を整備し、職員がその能力を十分に発揮でき、安全・安心な環境で勤務できる職場づくりを徹底します。
さらに、人事評価制度を活用した能力・実績に基づく昇給制度の運用に向けた制度の構築に取り組み、頑張る職員が適正に評価される人事給与制度改革を進めます。
<広域連携について>
泉南地域の泉佐野市、泉南市、阪南市及び熊取町において、令和7年に設置された泉州南未来像研究会では、泉州南地域の将来性を広域でとらえた一体的なまちづくり等の方向性とそれにふさわしい行政サービスのあり方について研究しており、特に今後、広域による地域ポイント制度の導入などについて議論を深めます。また、事務の共同処理につきましては、泉佐野市以南の3市3町の枠組みを基本に、地域の実情や事務処理の効率化を考慮し、積極的に取り組みます。
今後も、泉南地域の将来性を広域でとらえ、広域連携や合併など、あらゆる選択肢を排除することなく地域の成長に向けて挑戦します。
<健全な財政運営について>
ふるさと納税につきましては、市内特産品の魅力を積極的かつ効果的に発信するとともに、周知に適したイベントへの参加等を通じて本市の認知度向上を図り、寄附の促進及びファンの獲得に取り組みます。
公共施設の再編につきましては、令和7年度より泉南市公共施設等最適化推進基本計画や個別施設計画などの改定を進めており、施設の長寿命化を図る保全と複合化・集約化といった統廃合を軸として、施設の今後のあり方や取組の実施方針などの検討をさらに深め、より実現可能性の高い計画づくりを進めます。今後は計画に基づく取組に鋭意努め、本市のファシリティマネジメントをより一層推進します。その取組の柱として、公共施設の再編により魅力ある市の中心拠点形成を目指すため、基本理念・方針といったコンセプトなどを定める構想づくりの取組を進めます。
また、公共施設跡地に関しましては、庁内の統一的な活用方針の運用を開始することにより、効率的かつ効果的な活用などを図ります。なお、(仮称)西信達学園建設に伴う西信達小学校の跡地につきましては、関係機関と連携して整備内容を具体化し、有効活用を進めます。
財政運営につきましては、人口減少や少子高齢化、公共施設の老朽化、また物価高騰に伴う行政コストの増大など、本市を取り巻く課題や環境は厳しさを増しており、引き続き中長期的な視点に立った財政シミュレーションに基づき、計画性と透明性を確保するとともに、将来負担をしっかりと踏まえた予算編成を通じ、持続可能な財政運営を確立します。また、長期化する物価高騰に対しては、市民生活や地域経済への影響を見極めながら、国・府の支援制度や財源を最大限活用し、必要な対策を機動的に講じることができるよう、重点的な財源配分に努めます。
歳入の根幹である市税収入につきましては、安定的な財政基盤の確立のため、引き続き適正で公平な課税及び徴収を行うとともに、高い専門性が求められる税務事務に従事する職員の育成に取り組み、貴重な自主財源の確保に努めます。
結び
以上、私の所信と令和8年度の市政運営の基本方針につきまして、ご説明いたしました。
もちろん、市長という職責は、私一人の力で全うできるものではございません。特に今回、無投票当選により2期目の負託をいただいたからこそ、私はこれまで以上に市民の皆様との対話を大切にし、現場の声を真摯に受け止め、職員とともに知恵を絞り、皆様からいただいた学びを積極的に市政運営に活かしてまいる所存です。
これからも、誰もが「泉南市に住んで良かった」と実感できる未来の実現に向け、全力をつくしてまいります。
引き続き、市民の皆様や市議会の皆様、職員の皆様のご理解とご協力を賜りますよう、心からお願い申し上げます。
令和8年度市政運営方針 (PDFファイル: 817.1KB)
令和7年度市政運営方針 (PDFファイル: 721.5KB)
令和6年度市政運営方針 (PDFファイル: 475.2KB)
令和5年度市政運営方針 (PDFファイル: 603.1KB)
令和4年度市政運営方針 (PDFファイル: 778.6KB)
この記事に関するお問い合わせ先
政策推進課
政策推進係
〒590-0592大阪府泉南市樽井一丁目1番1号
電話番号:072-483-0004
ファックス番号:072-483-0325
e-mail:seisaku@city.sennan.lg.jp

















